細田 安兵衛 氏
株式会社 榮太樓總本鋪相談役
NPO法人 東京中央ネット相談役
(2021年11月3日ご逝去)
良い街が良い人を育てる
江戸時代から続く日本橋には、長い歴史から生まれた団結力や培われた人材力が備わっていて、心意気に溢れた人たちがたくさんいます。
結局のところ「良い人が良い街を育て、良い街が良い人を育てる」といえ、根底にある大切なものは日本橋を好きになって惚れてもらうことです。
日本橋は伝統や文化があるうえに、新しいものを拒まず受け入れ融合してきた豊かな街です。ここで働く、訪れる女性たちは無意識のうちに職場や街中で、受け継がれた魅力を感じ取っていると考えます。「日本橋美人」とは、単に外見の美しさを追求するのではなく内面から醸し出る素晴らしさ、つまり心の豊かさや健康美であったり磨かれた感性や知性、品格を兼ね備えている女性なのです。
矢田 美英 氏
中央区長
(現・日本橋プラザ株式会社取締役社長)
NPO法人 東京中央ネット相談役
(2024年10月5日ご逝去)
人集まらずして繁栄なし
日本橋の街はハードとソフトの両面で「渾然一体」となっているのが魅力で、常に変わらない活気と賑わいに溢れています。代々の繁栄を築く根本は「人集まらずして繁栄なし」であり、何事にも人が大切です。
日本橋のきっぷがよくて格好も良い、独特の雰囲気を醸し出す「日本橋人」と称すべき人は、まさに長い歴史と伝統が培って出来上がってきました。
1805(文化2)年に描かれた「熈代勝覧絵巻」は「日本橋繁盛絵巻」とも呼べるように、写し出された女性たちが元気で生き生きとして自分の個性を臆さずに出していると感じます。気品と風格がある「本物」の街・日本橋には「もどき」ではない人間が生まれ、そこで育まれた本物の女性こそ「日本橋美人」と言えるでしょう。
[第21号(2010年9月)/ 第36号(2015年3月)/ 第48号(2019年3月)掲載]
中村 裕 氏
株式会社ロイヤルパークホテルズ
アンドリゾーツ顧問
(現・D&J株式会社 EXECUTIVE ADVISOR)
NPO法人 東京中央ネット特別顧問
目配り、気配り、心配り
首都・東京は観光資源に事欠かせない魅力があり、ここ日本橋には賑わいを創出する近代的な街づくりと江戸時代から続く文化が渾然と融合しています。特に、外国からのお客様が興味を引くような街並み、名所や老舗が現存しているのが魅力です。
「旅」の醍醐味には、ショッピングのみならず「訪れた国の文化に触れ、人に出会い、歴史を知ることを求める」などの知的好奇心があります。日本のもてなしの文化は世界にも通じる素晴らしいホスピタリティであり、その真髄は「目配り、気配り、心配り」でしょう。
日本橋美人はそれらの大切さをを感じることができる、精神面で充実した「一流の女性」であってほしいと思います。そして、一流の人がいる街こそ「日本橋」なのです。
山本 德治郎 氏
株式会社 山本海苔店 取締役社長
(現・株式会社山本海苔店
代表取締役会長)
NPO法人 東京中央ネット前理事長/理事
伝統とは革新の連続である
「伝統とは革新の連続である」という言葉のとおり、時代のニーズに沿う革新の連続を続けてきた結果が伝統になっているのです。老舗は受け継いだものをただ守ってきたのではなく、その時代に即した在り方を模索し、創意工夫を凝らし暖簾を守ってきました。
「江戸の美意識」のひとつに、浮世絵でも表現されている世界で通用する独創性があり、当時の日本では当たり前の構図や色彩が海外では高い評価を受けました。我々の事業を通して、日本橋で江戸固有の文化が持つ魅力を多くの方々に知っていただき、その発展に貢献していきたいと思います。
「伝統と革新」に通じながらも現代感覚にも優れ、礼儀正しく奥ゆかしさや所作の美しさを兼ね備えた女性が「日本橋美人」でしょうか。
日本橋美人新聞 No54 【2022 夏号】
東京中央ネット創立20周年記念・特別企画
「東京中央ネット創立20周年」を記念して、 本年度の「日本橋美人新聞」では過去に掲載した対談の中から、「日本橋」と「日本橋美人」の魅力に焦点をあて再編集してお届けいたします。
※組織名・肩書や記事の内容は対談時のものです。
~トップインタビュー~
対談 山田 晃子 氏
株式会社ヤマダクリエイティブ代表取締役
NPO法人 東京中央ネット副理事長
日本橋美人推進協議会総合プロデューサー